アレアde食育 vol.26 | アレア品川公式ホームページ

美味しい館。アレア品川の【食育】発信！カラダに嬉しい！冬の養生ごはん

薬膳のきほんを知って、
季節を美味しく楽しもう♪

体に良いものはたくさんあるけれど、季節の変化に合わせて摂るべき栄養も変わっていきます。それは、季節によって守ってあげたい体の部位も異なるから。薬膳のきほんを学んで、身近な食材で美味しくカンタンに養生ごはんを取り入れてみましょう。

季節で変わる
カラダの“旬の労わり方”

薬膳は、時と体に合わせた養生コーディネート

前号の食育特集で、薬膳は中国の伝統医学にもとづき季節に合わせた食材を選ぶことで体を中から整えるものであること、そして食材は「陰（体を冷やすもの）」と「陽（体を温めるもの）」の2つに大きく分けられることを学んでいきました。今回はこの陰陽の思想をさらに掘り下げて、どのような食材を選ぶと良いのか、どのように体を労わるべきなのか、その季節ごとの違いについて探っていきたいと思います。薬膳を通して考えてみると、食べものに旬があるように、どうやら労わり方にも旬があるようです。今のあなたにぴったりな季節の養生食材を、一緒にコーディネートしてみませんか？

薬膳のきほん陰陽五行説って？

季節ごとに、体が求める「味」と「色」

「陰陽五行説」は、古代中国で生まれた漢方や薬膳の基本理念です。自然界のさまざまな変化や関係性（＝陰と陽）を、さらに木・火・土・金・水の5つのカテゴリー（＝五行）に分類することができます。五行に季節を対応させると春・夏・梅雨・秋・冬に分かれ、季節ごとに補いたい味（＝五味）、季節ごとに取り入れたい色（＝五色）、季節ごとに労わりたい臓器（＝五臓）などがあると考えられています。五行を理解すると、食材の選び方や組み合わせが、体にどのような影響を与えるのかが自分で判るようになります。まるで、適切な食事選びをするためのガイドラインのようですね。

秋のキーワードは「白」と「辛」

白い食材と辛味で、「肺」を労わる季節

薬膳的に見ると、秋の色は「白」です。白い食材には、体に潤いを与えて肺や気管支などの呼吸器系を乾燥から守るはたらきがあるとされています。空気が乾燥し始めて風邪を引きやすくなる季節には、うってつけの食材です。また、肺を補うために良いといわれているのは、「辛」味のもの。辛味のある食材には、血行を促進し発汗を促す作用があります。大根、、白ねぎ、玉ねぎなどの、白っぽく土の中で育つ辛味をもった食材の組み合わせがオススメです。秋は、潤いを与えることと体を温めることがポイントになります。

●肺を潤す白の食材

梨、蓮根、山芋、銀杏、豆腐、牛乳、豆乳、卵、白ごま、白きくらげ、松の実、
落花生、ヨーグルトなど
●体を温める辛の食材

生姜、玉ねぎ、白ねぎ、大根、かぶ、ゆり根、らっきょう、ミョウガ、シナモンなど

冬のキーワードは「黒」と「鹹」

黒い食材とミネラルで、「腎」を労わる季節

冬の色は「黒」で、腎臓や膀胱などを助ける作用をもつ食材に多い色といわれています。腎機能は老廃物を排泄させ体内の水分バランスを保つほか、エネルギーを蓄えて骨や血液をつくり、免疫力をつかさどる器官です。腎を補う味覚は「鹹」味。鹹味とは、自然のミネラルを含む塩気のあるもの、例えば天然塩や発酵物などの塩味を指します。塩分のある食べ物は体を温めて腎を保護し、鹹味の黒い食材は水分の代謝を高めて腎のはたらきを支えてくれます。冬は体を温めながら精がつくものを食べて、厳しい寒さを乗り越えましょう。

●腎を助ける黒の食材

海藻、黒豆、ごぼう、あずき、黒ごま、黒きくらげ、海老、うなぎ、牡蠣、玄米、椎茸、栗、くるみなど
●体を温める鹹の食材

海藻、あさり、しじみ、醤油、味噌、ポン酢、漬物、いぶりがっこ、黒酢、黒砂糖、クローブなど

秋冬におすすめ
養生レシピ

さつまいもと
いぶりがっこのサラダ

さつまいもの皮をむき茹でて潰す。薄切りの玉ねぎを塩もみし水気を切る。いぶりがっこを粗みじん、パセリをみじん切りにする。マヨネーズを加え全て混ぜ合わせる。

【材料】　（2人分）
さつまいも 200g/ 玉ねぎ 40g/ いぶりがっこ 25g/ マヨネーズ大さじ1/ パセリ適量
麦ごはんの
そぼろおむすび

おろし生姜をごま油で炒め香りを出し、鶏ひき肉と(A)を加える。麦ごはん、小ネギ、砕きアーモンドと一緒に混ぜ合わせておむすびに。サンチュで巻いて召し上がれ！

【材料】　（7個分）
おろし生姜 5g/ ごま油大さじ1/ 鶏ひき肉 150g/ (A)甜麺醤20g 豆板醤4g 料理酒大さじ1/ 麦ごはん 450g/ 小ネギ 15g/ 砕きアーモンド10g/ サンチュ 7枚
きのこと豚肉の炒め物

唐辛子、豆板醤、おろし生姜をごま油で炒め香りを出し、一口大のきのこ類と豚肉を加え炒める。3cmの細ネギと醤油とを混ぜ合わせて完成。

【材料】（2～3人分）
エリンギ 60g/ えのき 60g/ しめじ 80g/ 豚肉しゃぶしゃぶ用 120g/ 種ぬき唐辛子 2本/ ごま油大さじ1/ 豆板醤 1g/ おろし生姜大さじ1/2/ 醤油大さじ1/ 細ネギ 10g
里芋のポタージュ

里芋をレンジで加熱し、皮をむいて一口大に。菜種油で刻み玉ねぎ、白ねぎ、里芋とバターを加えしんなり炒めたら、コンソメスープで15分煮る。アクを取りミキサーにかけたら、牛乳と生クリームと塩を加え混ぜ弱火で温める。仕上げに小ネギを散らして。

【材料】（4人分）
里芋 6個/ 玉ねぎ 1/4個/ 白ねぎ 1/3本/ 菜種油大さじ1/バター大さじ1/ コンソメスープ 400ml/ 牛乳 400ml/ 生クリーム 50g/塩少々/ 小ネギ 5g