アレアde食育

夏こそ温活!
魚と夏野菜を上手に取り入れて
カラダの中からキレイに。

今年も夏がやってきました!夏といえば海や暑い陽射し、バカンスを思い浮かべますが、実は夏でも“寒さ”を感じる方がいます。俗に言う、冷え症の方ですね。今回は、夏にも意外と多い冷えを予防する、「温活」についてご紹介します。


Seafood and Summer Begetables

魚と夏野菜を上手に取り入れて
夏だからこそ温活!

そもそも、なぜ〝冷え〟が起こるの?

 ふとした時、手足の冷たさを感じたり、お腹の冷えを感じることはありませんか?また、何となく元気が出なかったり、鏡を見て「あれ?老けた・・・?」なんて感じることはないでしょうか?思い当たる方はちょっと注意が必要かもしれません。冷え症、低体温状態は万病の元であり、美の大敵でもあります。夏には関係ないような話に思えますが、実は暑さの厳しい夏でも冷えを感じる方が少なくないのです。健やかで美しい毎日を送るには、冷えの予防がとても重要! すでに冷え症や低体温を実感している方は1日も早く脱出してください。
 では、そもそもなぜ身体の冷えが起こるのでしょうか?それには血液が大きく関係しています。手足が冷たいということは、血液が通っていないということです。ではなぜ血液が通わないのでしょうか?それは血液の循環が悪いからです。ふつうは、脚などの筋肉量が適度にあり、その筋肉を動かすことで、食べ物を原料にしてエネルギー(熱)を作り出します。そのエネルギーで、筋肉やその近くを流れる血液を温め、温まった血液を全身に巡らせて体温を上げるのです。ここで必要なことは、エネルギーの生産に必要な材料(食事)が十分にあること、筋肉を動かすこと(ウォーキングやスクワットなど)、血液が体の隅々まで循環することです。この熱の循環がうまくいかないと、身体の冷えにつながります。

血液の循環を良くして冷え予防!

 血液の循環が悪いと冷えを招いてしまうことが分かりました。また、毛細血管にまでしっかり血液が循環していないと、細胞に栄養素や酸素が届かず機能できないばかりか、組織でできた老廃物や二酸化炭素を受け取っては肺や腎臓から排出する…という事もできません。老廃物が体内に溜まることは非常に危険です。
では、どうすれば血液循環を良くできるのでしょうか…?血液がスムーズに循環するためには、血管が柔軟性に富んでいて血液が通りやすい(動脈硬化を起こしていない)ことが重要です。そしてまた、血液自体がサラサラとしていて流れやすいことも同じく重要です。
 そこで、朗報!両方を改善する優れものが見つかっています。地上で生き、人より高い体温で生活している獣肉や鶏肉には、40℃前後の体内では溶けて本来の機能を発揮するも、人の体温(とくに低体温状態)では歓迎されない脂質があります。一方、海や川に生息する魚や貝類は、水温23℃前後あるいはそれ以下の水中で生活しています。そのため、低い体温でも血管内を流れて循環できる成分である「ω-3多価不飽和脂肪酸」をたくさん持っている生物がいるのです。魚の油に含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」、「EPA(エイコサペンタエン酸)」がこの「ω-3多価不飽和脂肪酸」にあたります。DHAは硬くなった血管に柔軟性を与えて血液の通りを良くする作用があり、EPAは血栓を作りにくくして血液をサラサラにする作用があります。この両方を摂取することで血液はサラサラと流れやすくなり、どんな細い毛細血管もしっかり流れて必要な成分とともに本来の機能を発揮できるようになります。温かさも各組織や末端まで送り届けられますね。また血栓を作りにくくするということは、心筋梗塞や脳梗塞の予防にもつながります。

魚の「DHA」&「EPA」で美味しく温活!

では、具体的に何を食べればDHAやEPAを摂取できるのでしょう?おすすめは、魚の中でもとくに青皮魚(サバ、サンマ、アジ、イワシ等)、赤身魚(まぐろ:とくにトロ、ぶり等)です。白身魚に比べて、温活に最適な食材といえます!食べ方としては、DHAもEPAも脂質であり空気中の酸素により酸化されやすいので、お刺身など、そのまま食べるのがベターです。火を通す場合はホイルの包み焼きなどがおすすめ。炙り焼きは油が下へ落ちてしまうので、もったいないです。また、この脂質は身と皮の間にあるので、切り身や1尾づけの場合は皮も一緒に食べましょう。ちなみに、お刺身を食べるとき生姜やワサビを使いますが、これはとても良い組み合わせです。ともに体を温める作用を持ち、さらにわさびは殺菌作用があるので、生魚を安心して食べられます。昔の人の知恵なのでしょうね。また、身体を温める食材として、しそとネギ類もあります。薬味などに、大いに使ってほしいです。
 体温は食べ物によって作られます。きちんとした食事をしっかり摂り、身体の中から冷えを防ぎましょう。「夏は食事制限でダイエット!」は、1歩間違うと健康にも美にも逆影響。先人の知恵を借りながら、より健康でキレイで若々しくいるために日々の食生活を振り返ってみませんか?

夏野菜は“食べ方のひと工夫”で冷え対策!

美味しくて栄養たっぷり!今が旬の夏野菜ですが、実は身体を冷やす性質も…。食べ方を少し工夫して、冷え過ぎないよう気を付けましょう。

今が旬の夏野菜は口触りもよくとても美味しいですね。旬の野菜は栄養も多く含まれているのでぜひ積極的に摂りたいものです。ただ、夏の野菜は“身体を冷やす”という性質を持っているものが多いです。そのため食べ方には注意が必要。一度に大量に食べたり、冷えた場所で冷たいまま食べるのはおすすめできません。温野菜にしたり、スープに入れたり、温かいものと交互に一口ずつ食べるなど工夫をしましょう。ちょっとした一工夫で、身体の冷えは予防できます!


Food and Summer Vegetables

漁港から直接仕入れた鮮魚を毎日直送!

八吉では宮城(塩釜)、島根、山口、新潟など日本海で獲れた新鮮な魚を、築地市場を通さずに毎日直送で仕入れています。これができるのは、八吉が【買参権】を持っているから。買参権とは漁港でのセリに参加できる権利のことで、特別なルートがないとなかなか持つのが難しいものです。そんな買参権をもつ八吉では、魚を知り尽くした現地の競り師が、水揚げされたばかりの鮮魚を漁港から直接買い付け、すぐに店舗へ配送。だからこそ、脂の乗った最高の状態の鮮魚を毎日お楽しみいただけるのです。のど黒などの高級魚をお手頃にお出しできるのも、自社で買参権をもっているからこそ。「天然の魚はこんなにも美味しい!」というのを、八吉でぜひ実感してください。

天地旬鮮 八吉

》店舗詳細ページ

魚介と夏野菜でこの夏を乗り切る!
●のど黒の煮付け 3,000円~(税別)

八吉自慢ののど黒を煮付けで楽しむ人気の一品。炊き上げたのど黒の身は煮汁とよく合い、ホロホロと口当たりが最高です。

*幻の高級魚「のど黒」
北陸から山陰地方の特産、“西ののど黒、東のキンキ”と呼ばれる高級魚の代名詞です。一般名「アカムツ」の「ムツ」は脂っこいという意味をもち、“白身のトロ”と称されるほどの脂が特徴。とくに八吉が仕入れている浜田ののど黒は、マグロのトロにも匹敵するほどの脂肪分に恵まれています。

のど黒の煮つけ
●九絵(クエ)のお造り 1,500円(税別)

「九絵を食べたら他の魚はくえ(九絵)ん」と言われるほど美味な九絵を、新鮮さが命のお造りで。薄くピンクがかった透き通るような美しい身には脂がしっかりとのり、口に入れると上品で深みのある味わいが広がります。のど黒と同じく“幻の高級魚”と呼ばれる所以をぜひ確かめてみてください。

クエのお造り
●茄子と万願寺唐辛子のおひたし 700円(税別)

夏が旬の茄子と万願寺唐辛子に、じっくりと味を染み込ませたおひたし。旬の食材をコラボした季節の一品です。「唐辛子の王様」とも呼ばれる京野菜・万願寺唐辛子は、肉厚で甘みを感じる味わいが特徴。みずみずしい茄子も絶品です!

茄子と万願寺唐辛子のおひたし

アレアde食育 column

マメに体を動かして
代謝アップによる“温活”を。

温活は、食事だけでなく“生活習慣で心掛ける”こともできます。たとえば、1日の中でゴロゴロしている時間が長いという方は、ぜひ改善したいところ。暑い夏、休みの日はできるだけ涼しい家の中でゴロゴロしていたい…という方も少なくないと思いますが、温活にとっては逆効果。動かない時間が多いと血流が悪くなり、それが代謝力のダウンにもつながります。代謝が悪いと体内に不要な毒素が溜まりやすくなってさまざまな不調につながるほか、体温を下げてしまう原因にも。最近増えている“低体温”は、血行不良による代謝力ダウンが引き起していることも多いのです。

1日の中のゴロゴロ時間を測って
自分の生活習慣を意識してみよう!

対策としては、とにかく“常に動く”ことを意識するのが大事。動くといっても、頑張って運動をしたり無理に体を使う必要はなく、掃除をこまめにする、新聞やテレビを見る時に意識して立ってみる、寝転がるよりは座ることを心掛ける…など日常のちょっとしたことでOK。オフィスで座っている時間が多い方は立ちワークを増やしてみるのもよいでしょう。時間や場所を問わず、温活は普段のちょっとした心掛けで誰でもすぐに始められるのです。また、1日の行動記録をとるのもおすすめ。ゴロゴロしている時間というのは無意識のことが多いでしょう。テレビを見ながら何となく、携帯をいじりながら何となく、身体がダルいから何となく…など。その“何となくゴロゴロ”の時間を、ぜひ測って記録してみてください。簡単なメモで十分です。そうすると自分の生活習慣やクセが見えてきて、改善すべきポイントも把握できます。客観的に自分の習慣を見ることで意識も上がって改善しやすくなるので、ぜひ試してみてくださいね!


協力 ● 花の集い・健康コンシェルジュの会

花の集い・健康コンシェルジュの会は、医学博士、保健学博士、薬剤師、医師、看護師、健康運動指導士、管理栄養士、フードコーディネーター、教育者など、人々の健康を指導してきたプロフェッショナルなプロジェクトです。未来の子供たちのためにも女性たちが健 康を考え、促進することが大切ということで発足されたチーム。ボランティア姿勢での企業とのコラボレーションなどで社会に健康と食育の大切さをアピールするコンセプトで、様々な企画を発信しています。セミナーやワークショップなどの会費や講師料は、現在復興協力として福島に桜の木を植樹し花を咲かす基金として活用しています。

保健学博士 山本 初子

日本女子大学大学院家政学研究科食物・栄養専攻修士課程修了。2000年博士・保健学取得。学習院女子短期大学をはじめとして多くの大学・短期大学・専門学校の非常勤講師を経て実践女子短期大学、桐生大学教授を歴任。管理栄養士。花の集い・健康コンシェルジュの会会員、IFF公認プラクテイショナー。

保健学博士 山本 初子
健康運動指導士 湊 真里

1957年 静岡県生まれ、1979年 東京女子体育大学卒業、1988年 健康運動指導士資格修得、2000年 フェルデンクライスメソッド国際ライセンス取得
大学卒業後より有酸素運動時の質の良い動きについて研究。身体調整体操として集大成させ、本体操を創始。現在、指導者の養成に力を入れている。また、保健センターなどで健康教育の講師多数。

健康運動指導士 湊 真里

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